<   2006年 05月 ( 3 )   > この月の画像一覧

 


「龍が如く」レビュー未公開推敲前版(別に過激なもんではないです)

「ゲームはもっと踏み込めないのか」。これは昨年末、セガから発売されたゲームソフト「龍が如く」のキャッチコピーだ。「龍が如く」を遊んだ後で、もう一度このコピーを噛み締めるように読んでみる。すると、一見成熟したかのように思えるテレビゲームというジャンルにも未踏の領域があることに気付かされ、同業者としてはギョッとしたりグッときたりする。

このところテレビゲームを愛好する者にとっては嫌な流れが続いていた。「ゲーム脳」といった言いがかりに近い言葉があっという間に一般に定着してしまった。痛ましい事件が起こるたび、すぐに事件とテレビゲームとの関連が取り沙汰される。とどめは神奈川県からはじまった地方自治体によるアメリカ産の人気作品「GTAⅢ」の有害図書指定である。この指定によって「GTA」シリーズの新作の国内販売は事実上、無期延期となっており、このシリーズのファンは楽しみを奪われてしまった。

こうした問題に対して、ゲーム業界団体は年齢規制の強化によって対処する方針を打ち出している。これによってテレビゲームの住み分けが進むので、年齢規制はむしろ好ましいという希望的な観測もあるが、その認識は甘い。現場はもっと生臭い原理で動いている。販売が制限される可能性のある商品開発にどのようなメリットがあるのか? という経営的判断を覆す根拠を示すことはあまりにも困難である。

われわれゲームクリエイターにも落ち度はある。ゲームソフトを販売するにはハードメーカーによるライセンス許諾が必要だ。こうした商制度における創作であることを言い訳に、われわれは「表現の自由」という民主主義社会の根幹を成す重要な権利を放棄してきた。そのツケとして、何者かによる検閲的な圧力を感じている。この状況がはたして健全なものと言えるのだろうか。こうして、またひとつの文化がダイナミズムを失い滅びていくのか……。

と、ため息をついていたところで、日本ではおそらく最初になる本格的ヤクザ・ゲーム「龍が如く」が発売された。暴力表現に対して自粛ムードが高まる中での「ヤクザ」モノである。どんな細工を施しても、キナ臭さは消しようがない。こうした時期にこのゲームを発売すること事態が快挙であり、リスクの高い賭けに思えた。さらに言えば、このゲームはまったくの新規タイトルである。派手なタイアップやメディアミックスといった援軍がまるでない素手喧嘩だ。唯一の訴求力は「ヤクザ」というモチーフに託されたカウンター・スピリットだけである。このカウンターには2つの拳が重なっている。ひとつは、日本映画誕生以来、耐えることなく続いてきた「任侠」モノの再評価である。そしてこのジャンルの襲名に、メディアとして映画のカウンターに位置していたテレビゲームが名乗りを上げたことだ。双方に価値を見出している自分にとっては「龍が如く」の問題提起はとても他人事には思えなかった。

市場の反応は果たして? 自分は、まるで自作ソフトの発売日のような緊張した心持ちで審判の日を迎えた。蓋を空けたら即日完売である。評判が評判を呼び、結果的に30万本を超えるスマッシュ・ヒットとなった。スゴイコトデスヨ、コレハ!

そもそも、テレビゲームに耽溺する行為は社会にとって行儀悪いものであってもよい。ハレの場で破目を外せば外すほど多くのカタルシスが沸き起こり、それが日常にフィードバックされることで律動が生じる。それがわれわれの生命力の源になり得るのだから。

「龍が如く」の成功は「表現に対する抑圧への不満」と「アウトローの心情をテレビゲームで(もっと踏み込んで)描きたいという欲求」が、30万もの人生と重なったということである。スゴイコトデスヨ、コレハ! こうした喜ばしいことが起こるから、テレビゲームはまだおもしろいし、がんばれる。
[PR]

  by kazutoshi_iida | 2006-05-12 16:42 | 飯田和敏・記 | Comments(3433)


このレビューが泣ける

「ゲーマーの雑談を文字で読むのは疲れる」 2006/04/26

 こういう形の文芸書を出そうというのも、2チャンネルやその中の話が大受けして本になり、世間に認められ、映画やテレビになったりしたからだろうなあ。だから、雰囲気ではなく「ふいんき」で日本文学そのものを語ってみたらどうなるかっていう実験的な手法?(のつもりなんだろうけれど)で、1冊立ち上げてみましたっていう・・・、それが企画で通る世の中なんだなあと思った。
 図書館に入っていたから手に取ったけれど、お金を出しては買わない本。
 太字のゴシック体にまでして、特定語句を目立たせて、何嬉しがっているの? 内輪で盛り上がっているの? って、私はひいてしまう・・・。

 ちょっとばかり、ブレインストーミングやってんだなあって思うところもあるけれど、暇でなければじっくり読もうとは思わないし、話のねたっぽい所も無きにしも非ずだけれど、オタク臭くてついていけない。本格的な文芸批評の対談もマイナーで、閉鎖的で、文学オタクでないとついていけない内容よっていう高尚めいた嫌味があるけれど、この手の本もやっぱり閉鎖性が高くて、その筋の人が読めば受けるんだろうなという感じ。
 なのに、装丁が本格的文芸本みたいに力が入っていて、見場を意識しているところがなんというか。いやはや。 

***

以上、アマゾンの読者レビューからでした。

あらゆる角度でつっこむのかよ!
遠巻きに、しかし確実に絞めに来ている感じが怖っ。
嫌いなら嫌いでさわやかに憎悪すればいいのに。

でも、人間は自由だ! 何を言ってもいいし、何を思ってもいい。自由だから!

しかし、これ営業妨害寸前ウザス。
それでも、何をしたって、何を言ったっていいんだ! 人間は自由だから!

ただ、いやはや。っていう結びはどう考えてもキツ過ぎるし、「オタク臭くて」「その筋の」あたりにこの人のベサツ臭さがにじみでているぞ…。
本当にありがとうございます。
[PR]

  by kazutoshi_iida | 2006-05-08 22:19 | 飯田和敏・記 | Comments(3068)


載ったよ!

他人事には思えない…

ようやく載りました。
マイルド版です。
ワイルド版はそのうち、ここで公開します。
[PR]

  by kazutoshi_iida | 2006-05-08 20:32 | 飯田和敏・記 | Comments(3068)


SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE/ ARANGED by POLYGON INUKAI